home > EDの基礎知識 > フリバンセリン

女性版バイアグラ「フリバンセリン」の評判は?

2015年10月、アメリカで女性の性欲低下を改善する治療薬としてフリバンセリン(商品名 アディ)が発売されました。女性版のバイアグラとも言われ、バイアグラ同様、爆発的なヒット商品になるのではと期待されていましたが、発売開始から数週間でわずか数百個しか売れず、1ヶ月で50万個を売り上げたバイアグラには遠く及ばないという結果となりました。
なぜ、このような現象となったのでしょうか。

女性の体は複雑

男性のEDの場合、バイアグラなどのED治療薬を服用すれば7割以上の人が勃起力を回復しますが、女性の体はそれほど単純ではないようで、薬だけで改善することはほとんどないようです。

女性の性機能障害をFSDとも言いますが、膣に触れられるだけで痛い、無理に挿入しようとしてもはね返されるなど身体的に性交が不可能な症状と、全く性欲がない、性交中に冷めてしまう、性交に興奮を感じないなど、心理的な問題からくる症状があります。
いずれの場合も、女性がその問題を問題として捉え、改善を希望しない限りは治療されることはありません。

女性の半数はFSDを体験しているとも言われ、患者数は潜在的には非常に多いものと考えられています。
パートナーとのセックスに全く乗り気になれない、という状態が長く続くようであれば、その原因はFSDかもしれません。

フリバンセリンが売れないわけ

FSDの患者数は潜在的には非常に多いと予想されますが、そのうち、積極的に治療をしたいと思う女性は少数派であると考えられます。
どうしても子供がほしいなど、特別な理由がある場合をのぞき、多くの女性は性行為がなくても日常生活に支障はない、という側面もあるかもしれません。

また、FSDの大きな原因は心理的なものであり、カウンセリングなどの医薬品を使わない治療行為で症状が改善する場合も多く、投薬治療が必要な人は全体から見ればごくわずかという状況もあるようです。

さらに、フリバンセリンで症状が改善されるのは、全体の10%程度と、治療効果が低いことも不人気の理由のひとつのようです。
ほかにも、毎日飲み続けなければならず、結果として治療費が高額になることや、服用期間中はお酒を飲んではいけないことなど、さまざまな理由から敬遠されているようです。

フリバンセリン販売までの経緯

フリバンセリンは、もともとはうつ病の治療薬として開発されていた薬でしたが、治験者女性の約4割に性欲増進効果が見られ、女性用の性欲増進剤へと方向転換し、開発されたものです。
副作用としてめまいや吐き気、不眠、失神などの重篤な症状があり、米国食品医薬品局はこれまでに2度、承認を見送っています。
これに対し、「女性に対する偏見ではないか」といった女権団体からのクレームが殺到し、なかば押し切られるような形で承認された治療薬です。
ただし、その副作用の危険性を考慮し、この治療薬を処方できるのは特別な研修を受けた医師に限るなど、厳しい条件を付加しています。
本国アメリカでの不人気もあり、日本で発売されるかどうかは未定となっています。
FSDは、パートナーである男性との愛情が不可欠と言われます。治療薬も気になるところですが、お互いに歩み寄り、支え合うことが何より大切かもしれません。

Copyright© 2013-2019 知ってるようで知らない?「バイアグラ」の正しい知識 All Rights Reserved.